投稿日:2025.08.02

山田修史です。
福岡市のホームページ制作会社の株式会社リクトに所属。ホームページの運用のアドバイスが専門。中でもお問い合わせを増やすためのホームページ運用のアドバイスが得意です。
今回は、「お客様にどこで自社を知ったかを聞くべきか?」というテーマについて、私たちが日々実践している具体例も交えながら解説します。
「この度は、お問い合わせいただきありがとうございます。差し支えなければ、どちらで当社のことをお知りになりましたか?」
お客様と直接お話しする機会に、この質問をされていますか? 一見、ありふれた質問に思えるかもしれませんが、私たちは基本的にお伺いしており、弊社の営業担当が対応した新規のお客様との商談後には、必ずこの点を確認するようにしています。
「A4」1枚アンケートでもQ2の質問として設計されている重要な質問です。
今回は、なぜお客様の「流入経路」を把握することが重要なのか、そして、その情報をどのように活用していくべきなのかをお話しします。
なぜ「どこで知りましたか?」と聞くことが重要なのか?
お問い合わせがあった際、私たちは必ずお客様に「どこで当社を知ったか」を尋ねています。もし答えが「インターネットで」あれば、「どのようなキーワードで検索しましたか?」「どのサイトをご覧になりましたか?」と、さらに深掘りして質問を重ねます。
もちろん、業種によっては「近所の看板を見て」「ポストに入っていたチラシが気になって」といったお声も少なくありません。
では、なぜ流入経路を知ることがそれほど重要なのでしょうか。 それは、限られたリソース(予算、人、時間)を、最も効果的な場所へ集中的に投下するためです。
予算の最適化
例えば、インターネット経由のお問い合わせが8割を占めていると分かれば、チラシの予算の一部をインターネット広告に振り分ける、といった戦略的な判断ができます。
さらに、インターネット広告の中でも、リスティング広告の予算の一部をMeta広告(FacebookやInstagram)にシフトする、といったより詳細な判断も可能になります。
これにより、費用対効果を最大化し、無駄なコストを削減できるのです。
リソースの効率的な配分
成果が出ているチャネルに対して、人員や時間を重点的に投入することで、さらなる成果が期待できます。ウェブサイトからの流入が多いなら、サイト改善やコンテンツ制作により一層力を入れるべきでしょう。
機会損失の防止
お客様がどこで情報を得ているかを知ることで、これまでアプローチできていなかった潜在顧客層に気づき、新たなマーケティング施策を打つきっかけになります。
このように、流入経路を把握することは、次なる改善施策を考えるための羅針盤となるのです。
「アナログ」と「デジタル」の組み合わせる
流入経路を正確に把握するためには、2つのアプローチを組み合わせることが最も効果的です。
それが、「お客様への直接ヒアリング(アナログ分析)」と「ウェブサイトの解析ツール(デジタル分析)」です。
1. アナログ分析:お客様の「生の声」を聞く価値
ウェブ解析ツールが「何が起きたか」という事実(What)を教えてくれるのに対し、お客様へのヒアリングは「なぜそうなったのか」という背景(Why)を明らかにしてくれます。
「〇〇というキーワードで検索しました」という情報だけでも貴重ですが、さらに一歩踏み込んでみましょう。
なぜそのキーワードで検索したのですか?
「すぐに解決したくて、『地域名 + サービス名 + 緊急』で調べました」→ これにより、お客様が緊急性の高いニーズを抱えていることが分かります。
どのサイトをご覧になりましたか?
「いくつかの会社を比べたくて、『〇〇(地域名)の会社10選』といった比較サイトを見てから、実際にホームページを見ました」→ 比較サイト経由のユーザーニーズが存在することがわかります。
こうした「生の声」には、数字だけでは決して見えてこない、お客様の感情や具体的なニーズが詰まっています。この定性的な情報は、ウェブサイトの改善や次の広告クリエイティブを制作する上で、何よりのヒントになります。
2. デジタル分析:ウェブ解析ツールで「事実」を掴む
ヒアリングで得たお客様の声を裏付け、全体の傾向を客観的に把握するのがデジタル分析の役割です。
Googleアナリティクスなどのウェブ解析ツールを導入すれば、サイトを訪れたユーザーの行動をデータで可視化できます。(※CRMやSFAツールと連携すれば、さらに深い分析が可能です。)
流入チャネル
自然検索(Googleなど)、有料検索(広告)、SNS、他のサイトからの紹介など、どこから来たのか。
ランディングページ
ユーザーが最初にどのページに着地したのか。
ユーザーの行動
どのページを、どの順番で、どれくらいの時間見たのか。
コンバージョンパス
お問い合わせに至るまでに、どのような道のりを辿ったのか。
例えば、ヒアリングで「ブログ記事が分かりやすかった」という声が多ければ、解析ツールで「実際にそのブログ記事がランディングページとなり、お問い合わせに繋がっているケースが多いか」を確認します。
この仮説とデータが一致すれば、その施策が成功していると自信を持って判断できるのです。
分析から実践へ!具体的なアクションに繋げる
分析で満足してはいけません。大切なのは、得られた結果を具体的なアクションに繋げ、改善を繰り返していくことです。
- お問い合わせに繋がっているキーワードがわかれば、そのキーワードでのSEOを強化したり、リスティング広告の入札を強めたりする。
- チラシからの反響が多ければ、そのエリアでの配布頻度や枚数を増やす。
このように、分析で「わかったこと」から、すぐに実行できる改善アクションへと繋げましょう。
まとめ
お客様が自社にたどり着くまでの道のり、すなわち「流入経路」は、ビジネスの現在地を教えてくれる貴重なデータです。
お客様への丁寧なヒアリングで「仮説」を立て、ウェブ解析ツールでその「事実」を裏付ける。このサイクル(PDCA)を継続的に回していくことが、マーケティング成功の鍵となります。
もし、まだ実施したことがなければ、ぜひ次のお問い合わせから始めてみませんか?
「差し支えなければ、どちらで当社のことをお知りになりましたか?」
自社での具体的な進め方がわからない、分析のサポートが必要といった場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
※ご案内※
◆毎月 販促成功事例が届くメルマガ

📮 メルマガ登録で「A4」1枚アンケート通信が毎月届きます!
ブログを読んで「もっと事例を知りたい」「他の人はどう広告に活かしてるの?」と思った方へ。
メルマガに登録すると、毎月1回【成功事例】をまとめた
『「A4」1枚アンケート通信』があなたの元に届きます📩
登録は無料です♪ぜひお気軽にご登録ください😊
この記事を書いた人

活動地域 | 福岡県福岡市 |
---|---|
社名・屋号 | 株式会社 リクト |
ホームページ | https://www.lct.jp/ |
https://twitter.com/lct_syushi | |
https://www.facebook.com/yamadasyushi | |
ブログ | https://a4kikaku.com/blog/?user=47 |
Amazon著者情報 | https://www.amazon.co.jp/%E5%B1%B1%E7%94%B0-%E4%BF%AE%E5%8F%B2/e/B07PX9YXSD |