投稿日:2026.09.01

沖縄で「A4」1枚アンケート広告作成アドバイザー、販促・集客コンサルタントとして活動している豊平尚哉です。
中でも、フィットネス系キックボクシングジム・会員制スポーツジムの新規集客・継続率アップ(退会解約離脱)、多店舗展開が得意です。
私自身もキックボクシングジム3店舗(沖縄、大阪)を経営し、コロナ禍でも黒字運営を継続しています。
前回のコラムでは、実際に通っている会員様の声をブログ、Googleビジネスプロフィール、Instagram、LINE、チラシなどへ展開し、AIや検索からも見つけてもらえる「集客資産」に変える方法をお伝えしました。
お客様のリアルな声を発信することで、
「自分と同じような人が通っている」
「運動が苦手な自分でも続けられそう」
「このジムなら悩みを解決できるかもしれない」
と、見込み客が入会後の自分を想像しやすくなります。
ただし、ここで忘れてはいけないことがあります。
それは、どれだけAIやSNS、検索から新規入会者を集めても、入会後すぐに辞めてしまえば経営は安定しないということです。
新規集客を強化する前に、継続率(LTV)を確認しなければいけません。
そこで今回は、小さなフィットネスジムが実践してほしい、継続率(LTV)を上げる5つの秘策についてお伝えします。
こんな悩みがあるジム経営者に読んでほしい記事
- ・入会者は増えているのに、会員数がなかなか積み上がらない。
- ・入会金無料や初月会費無料のキャンペーンを続けている。
- ・入会から3カ月から半年以内に辞める会員様が多い。
- ・SNSやWeb広告を強化しても利益が残らない。
- ・退会理由や、長く続けている理由を把握できていない。
- ・小さなジムならではの強みを集客に活かしたい。
この記事を読んで得られるメリット
- ・継続率が下がる原因を見直せる。
- ・自社に合った、長く続きやすい人を集められる。
- ・広告費や新規対応の無駄を減らせる。
- ・会員様へのフォローを仕組み化できる。
- ・LTV、利益、紹介、口コミの向上が期待できる。
新規を増やす前に「バケツの穴」を確認する
あるフィットネスジムでは、1年間の継続率が30%以下でした。
10人が新規入会しても、1年後には3人しか残っていない計算です。
この状態でSNSや広告を強化しても、思うように会員数は増えません。
なぜなら、バケツに大きな穴が空いている状態だからです。
どれだけ水(新規入会者)を入れても、穴(退会者)が大きければ水は溜まりません。
それどころか、満足度が低い状態で広告を強化すると、
広告費が増える
↓
見込み客の期待値が上がる
↓
入会後のサービスが期待に追いつかない
↓
早期退会やネガティブな口コミが増える
↓
さらに新規が集まりにくくなる
という悪循環に陥る可能性があります。
小さなフィットネスジムにとって、新規集客と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが、長く通ってもらうための仕組みです。
では、具体的に何をすればよいのでしょうか。
秘策1.入会金無料・初月会費無料キャンペーンをやめる
継続率を上げるために、最初に見直してほしいのが、
「入会金無料」
「初月会費無料」
「今なら2カ月分の月会費無料」
などの無料キャンペーンです。
大手フィットネスクラブでは、繁忙期になると入会金や月会費を無料にするキャンペーンを展開します。
受付スタッフやトレーナーが多く、広告予算も豊富な大手であれば、多くの体験者や新規入会者が一気に来ても対応できるかもしれません。
しかし、ヒト、モノ、お金、情報などの経営資源が限られている小さなジムが、同じことをするとどうなるでしょうか。
・入会金や月会費をいただけず、利益が残らない。
・体験や新規入会への対応が増え、スタッフが疲弊する。
・ジムが混み合い、既存会員様の満足度が下がる。
・無料期間が終わると、短期間で退会する人が増える。
・減った人数を補うために、また無料キャンペーンを行う。
このような悪循環に陥りやすくなります。
無料キャンペーンから入会した方の中には、
「無料だから試してみよう」
「安いから、とりあえず入ってみよう」
という方も含まれます。
無料や安さだけで判断しているため、ジムの良さや他店との違いを十分に理解しないまま入会することになります。
その結果、少しでもイメージと違えば、
「思っていたジムと違った」
「忙しくなったから、もういいかな」
と、短期間で辞めやすくなってしまいます。
まさに、
「入りやすい」=「辞めやすい」
という構図です。
もちろん、入会金無料キャンペーンを実施すると、通常より入会者数が増える可能性はあります。
反対に、入会金をしっかりいただくと、入会者数は減るかもしれません。
私のジムで過去の数字を比較しても、季節によっては新規入会者数が40%から60%ほど減ったことがあります。
しかし、経営で見るべきなのは、入会者数だけではありません。
少ない人数でも、お金を支払ってでも通いたい「真剣な人」が集まり、その人たちが長く続けてくれるのであれば、売上と利益は年を重ねるごとに安定していきます。
小さなジムは、入会者数の多さを大手と競う必要はありません。
大切なのは、いかに自社に合った人へ入会してもらい、長く続けてもらうかです。
ただし、入会金無料をやめるだけでは不十分です。
お金のハードルを安易に下げる代わりに、ジムの良さを伝え、入会前の心理的なハードルを下げる必要があります。
そこで次の秘策につながります。
秘策2.入会前の不安を聞き、具体的な対策を伝える
本気で入会を考えている人ほど、さまざまな不安を抱えています。
例えば、
・体力がない自分でも、トレーニングについていけるのか。
・若い人や経験者ばかりではないか。
・仕事や家事、子育てと両立できるのか。
・ジムの雰囲気に馴染めるのか。
・トレーナーからきちんと指導してもらえるのか。
・入会しても、また途中で挫折しないか。
このような不安が解消されなければ、いくらホームページやSNSで「初心者歓迎」と伝えても、入会にはつながりません。
そこで活用してほしいのが、「A4」1枚アンケートQ3の質問です。
Q3.すぐに入会しましたか?しなかった場合、どのような点で躊躇(ちゅうちょ)しましたか?
実際に入会した会員様へ聞くことで、見込み客が抱えやすい心理的なハードルが見えてきます。
例えば、
「体力がないので、練習についていけるか不安だった」
という回答が多ければ、
「ご安心ください。一人ひとりの体力や運動経験に合わせて、トレーナーが運動内容を調整します」
と伝えます。
「仕事や家事と両立できるか不安だった」
という回答があれば、
「1カ月通ってみて、仕事や家事との両立が難しく退会される場合は、全額返金保証の対象とします」
という対策を検討できます。
「以前通っていたジムでは、トレーナーがあまり指導してくれなかった」
という声があれば、
「来館時には、必ずトレーナーから個別の指導を受けられます」
という具体的な仕組みを打ち出します。
全額返金保証などの保証は、無料キャンペーンや安売りとは違います。
ジムの良さには自信があるものの、
「自分でも続けられるだろうか」
と真剣に悩んでいる人の不安を取り除く取り組みです。
金銭的なハードルを下げて誰でも集めるのではなく、心理的なハードルを下げて真剣な人の決断を後押しする。
これが、小さなジムに必要な入口設計です。
秘策3.長く続けている会員様の共通点を調べる
長く続きやすい人を集めたいのであれば、すでに長く通っている会員様を調べることが一番の近道です。
3カ月、半年、1年など、一定期間継続している会員様へ、次のような質問をしてください。
・なぜ、このジムに通い続けているのですか。
・どのような目的やモチベーションで続けていますか。
・普段はどの時間帯に来館していますか。
・仕事や家庭と、どのように両立していますか。
・スタッフやサービスのどこに価値を感じていますか。
・入会前と比べて、どのような変化がありましたか。
この質問には、「A4」1枚アンケートQ4の考え方を応用できます。
回答を集めると、継続率が高い会員様に共通する特徴が見えてきます。
例えば、
・仕事帰りに週2回通っている30代女性。
・産後の体力低下を改善したい子育て中の女性。
・健康診断をきっかけに運動を始めた50代男性。
・運動が苦手なので、丁寧に指導してほしい初心者。
・毎回違うトレーニングを楽しみたい人。
・過去に何度もジムを退会した経験がある人。
などです。
多くのジムでは、これから集めたい人を想像してターゲットを決めます。
しかし、大切なのは、実際に続いている人を調査することです。
経営者が頭の中で作った理想の人物ではなく、すでに長く通っている会員様の中に「続きやすい人」の答えがあります。
まずは、
・最近入会した人。
・長く継続している人。
・入会後に大きな変化があった人。
この3人から話を聞いてみてください。
そこから、自分たちでは気づかなかったジムの強みも見えてきます。
秘策4.会員様の言葉を記事やSNSへ展開し、似た人を集める
継続会員の共通点が分かったら、その人たちの言葉をホームページ、ブログ、Googleビジネスプロフィール、Instagram、LINE、チラシなどで発信します。
例えば、長く続けている会員様から、
「仕事帰りに通いやすいから続けられる」
「運動が苦手でも急かされないので安心できる」
「トレーナーが毎回声をかけてくれる」
「その日の体調に合わせて内容を変えてもらえる」
「毎回違ったトレーニングを教えてもらえる」
という声が集まったとします。
その場合は、そのまま広告やSNSの訴求に活用します。
「仕事帰りに無理なく運動を続けたい方へ」
「運動が苦手で、周りについていけるか不安な方に選ばれているジムです」
「毎回違ったトレーニングを教えてもらいたい方へ」
「過去にスポーツジムが続かなかった方でも、無理なく続けられる理由とは?」
このように、実際のお客様の言葉を入口にすることで、同じ悩みや生活環境を持つ人が反応しやすくなります。
これが、継続しやすい会員様と似た「相似集団」を集める方法です。
また、お客様の声を発信するときは、
「初心者でも安心でした」
「楽しく続けられています」
だけで終わらせてはいけません。
・入会前に、どのようなことで悩んでいたのか。
・すぐに入会しなかった理由は何だったのか。
・何が決め手となって入会したのか。
・実際に通って、どのような変化があったのか。
この流れで、具体的な事例記事を作ります。
例えば、
「入会当初は運動経験がなく、周りについていけるか不安だった40代女性。最初は週1回から始め、その日の体力に合わせて運動内容を調整。半年後には週2回通えるようになり、現在は1年以上継続しています」
という内容であれば、同じ不安を持つ人が入会後の自分を想像できます。
AIを使ってジムを探す人も、
「50代からでも通いやすいジムは?」
「運動が苦手な女性でも続けられるジムは?」
「仕事帰りに通えるキックボクシングジムは?」
と、自分の年齢、悩み、生活環境を含めて質問します。
そのため、「幅広い年代におすすめ」「誰でも歓迎」と発信するだけではなく、「どのような人が、なぜ続いているのか」を具体的に伝えることが重要です。
AIに選ばれるためだけの記事を書く必要はありません。
実際のお客様の事例を丁寧に発信することが、結果としてAIや検索にも見つけてもらえる集客資産になります。
秘策5.退会の兆候を早く見つけ、優しくフォローする
自社に合った人が入会しても、入会後のフォローがなければ継続率は上がりません。
特に注意してほしいのは、来館頻度が下がった会員様です。
これまで週2回来ていた人が、週1回になった。
毎週来ていた人が、2週間来ていない。
トレーナーとの会話が少なくなった。
このような小さな変化は、退会につながるサインかもしれません。
そこで、入会後のフォローを仕組み化します。
・3カ月、半年、1年のタイミングで継続理由を聞く。
・2週間来館していない会員様へ連絡する。
・困っていることや不満がないか確認する。
・スタッフ全員で会員様の状況を共有する。
・懇親会など、ジム外で交流する機会をつくる。
例えば、2週間ほど来館していない会員様に連絡するときは、
「最近来ていませんが、次はいつ来ますか?」
と、責めるような言い方をしてはいけません。
「最近お見かけしていませんが、お身体やお気持ちは大丈夫ですか?無理せず、まずは30分だけでも身体を動かしに来てくださいね」
と、優しく声をかけます。
実際に会員様へ話を聞くと、
「休んだときに声をかけてくれたから戻りやすかった」
「トレーナーが自分の名前を覚えてくれていた」
「運動ができない自分を急かさなかった」
という、小さな出来事が継続理由になっていることがあります。
一人ひとりの変化に気づき、声をかけられることは、小さなジムの大きな強みです。
継続している会員様が増えると、ジム内の雰囲気も変わります。
受付での挨拶やトレーナーとの会話、会員様同士の交流が生まれ、新しく入会した人も馴染みやすくなります。
その結果、さらに継続率が高まり、満足した会員様からの紹介や口コミも増えていきます。
継続率が上がると、集客にも良い循環が生まれる
継続率を上げる取り組みは、単なる退会防止ではありません。
長く続けている会員様が増えることで、
・LTVが高まり、売上と利益が安定する。
・会員様の成果や体験が蓄積される。
・紹介や良い口コミが増える。
・ジム内に良いコミュニティが生まれる。
・具体的なお客様事例を発信できる。
・AIや検索でも、自社に合った人から見つけてもらいやすくなる。
という良い循環が生まれます。
つまり、継続率を高めることは、未来の集客資産を増やすことでもあります。
広告を増やさなくても紹介が生まれ、広告を出したときも具体的な会員様の声があるため、見込み客の不安を下げやすくなります。
まとめ
小さなフィットネスジムの継続率(LTV)を上げる5つの秘策は、次のとおりです。
1.入会金無料・初月会費無料キャンペーンをやめる。
2.入会前の不安を聞き、具体的な対策を伝える。
3.長く続けている会員様の共通点を調べる。
4.会員様の言葉を記事やSNSへ展開し、似た人を集める。
5.退会の兆候を早く見つけ、優しくフォローする。
重要なのは、たくさんの人を安く集めることではありません。
自社の良さを理解し、お金を支払ってでも通いたいと思ってくれる真剣な人へ入会してもらい、その人が長く続けられる環境をつくることです。
入会金無料によって金銭的なハードルを下げるのではなく、お客様の声から入会前の不安を見つけ、その心理的なハードルを下げてください。
そして、長く通っている会員様の声を集め、同じ悩みを持つ次のお客様へ届けてください。
新規入会
↓
満足・継続
↓
成果が生まれる
↓
お客様の声が集まる
↓
AI、検索、SNSから似た人に届く
↓
自社に合った新規会員が増える
↓
さらに継続率が上がる
この循環をつくることが、小さなフィットネスジムの勝ち方です。
まずは、入会金無料・初月会費無料キャンペーンを見直すこと。
そして、最近入会した人、長く継続している人、大きな変化があった人の3人へ話を聞くことから始めてみてください。
一人ひとりの会員様と深く関われる小さなジムだからこそ、大手には真似しにくい継続率アップと集客の仕組みをつくることができます。
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この記事を書いた人
「A4」1枚アンケート広告作成アドバイザー
豊平尚哉(フィードバックドリブン株式会社 代表取締役)

フィットネス系キックボクシングジム・会員制スポーツジムの新規集客・継続率アップが得意です。
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