「A4」1枚販促アンケート広告作成アドバイザー協会

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「A4」1枚アンケートをつかってAIでページ構成を設計・セルフチェックする方法

投稿日:2026.09.02

山田修史

山田修史です。
福岡市のホームページ制作会社の株式会社リクトに所属。ホームページの運用のアドバイスが専門。中でもお問い合わせを増やすためのホームページ運用のアドバイスが得意です。

AIにホームページの構成案を作らせると、たいてい「よくできている」ものが出てきます。見出しも整っていて、文章も破綻していない。それなのに、ちょっと物足りない。

理由はシンプルで、AIはお客様を知らないからです。悩みも、迷った理由も、最後に決め手になった一言も、AIは持っていません。持っているのは「業界のよくある型」だけです。

そこで私が実践しているのが、「A4」1枚アンケートの5要素を、AIへの判断基準としてあらかじめ渡しておくやり方です。会話のたびに説明し直すのではなく、ファイルに常設のルールとして書いておく。今回は、私が実際にAIツール(Claude Code)に何をどう書いているか、そしてどんな場面で使っているかを、具体例とあわせてご紹介します。

AIに任せたページが「自社目線」になる理由

指示を最小限にしてAIにページ構成を作らせると、破綻のない構成案がすぐに出てきます。見出しの粒度もそろっていますし、文章としても読めます。

ただ、その中身をよく見ると「業界的にはこう書くことが多い」という平均値でできていることがほとんどです。悪くはないのですが、その会社のお客様だけの強みや、不安への配慮が抜け落ちています。誰が読んでも同じような、当たり障りのない構成になっています。

足りないのは「問い合わせに至るまで購買行動」

お客様がホームページを見て問い合わせに至るまで購買行動が必要です。

悩みを感じる → 何かのきっかけでそのサービスを知る → 申し込む前に迷う → 最後に何かが決め手になって動く → 導入後にどう変わったか。

この順番をページの構成に反映できているかどうかで、読み手の納得感はまったく変わります。AIに欠けているのは、まさにこの「順番」の情報です。

このメソッドについて

ここでご紹介する「A4」1枚アンケートは、岡本達彦先生が考案されたメソッドです。お客様に5つの質問(悩み・きっかけ・躊躇・決め手・導入後の変化)に答えていただくだけで、売れる理由と伝えるべき言葉がそのまま浮かび上がってくる、という手法です。

私自身、「A4」1枚販促アンケート広告作成アドバイザーの資格を取得しており、実際のクライアントのコンテンツ制作や提案の場面で日常的に使っています。

今回は購買行動を知る5つの要素を、AIへの指示にどう組み込んでいるかというお話です。

判断基準をテキストファイルに書いておく

私が使っているClaude Codeというツールは、チャットで一問一答するタイプのAIとは少し違います。作業に取りかかる前に、あらかじめ用意しておいたテキストファイルを読み込み、そこに書かれたルールに沿って動く仕組みを持っています。

イメージとしては、新しいスタッフに渡す業務マニュアルに近いものです。毎回口頭で説明しなくても、マニュアルさえ整っていれば、そのとおりに動いてくれる。この「読んでから動く」仕組みがあるからこそ、5要素を一度書いておけば、以降のあらゆる作業でAIが自然と参照してくれるようになります。

AIに毎回説明し直す場合と、判断基準をファイルに常設のルールとして書いておく場合を左右で比較したイラスト図

図:ルールファイルを読み込んでから動く仕組みのイメージ図

共通ルールに5要素を1行で置く

実際に私が使っているファイルには、次のような一文を書いています(表現は分かりやすいよう簡略化しています)。

「A4」1枚アンケートの5要素の視点で整理する:
Q1 悩み・課題 / Q2 知ったきっかけ / Q3 躊躇した理由 /Q4 決め手 / Q5 導入後の変化

この一文があるかないかで、AIが出す文章の解像度はまったく違います。

役割ごとのファイルに「使い方」を書き分ける

私は、記事の下調べ・市場調査・サイト改善提案・提出前チェックなど、作業の種類ごとにAIへの指示ファイルを分けています。それぞれに、5要素をどう使うかを書き添えています。

作業の種類5要素の使い方
記事の下調べ読者の悩みをQ1として言語化する
市場調査競合の顧客視点をQ1〜Q5で整理する
サイト改善の提案ボタンや案内文の言葉は、Q3・Q4の生の声をそのまま使う
提出前のチェック5要素の視点が入っているかを確認項目に入れる

こうして作業ごとに書き分けておくことで、「この作業のときはこう考える」という判断のクセを、都度説明しなくてもAIに持たせられます。

「生の声が無ければ仮説と明記させる」の一文が要になる

私はファイルに、必ず次のようなルールも添えています。

お客様の生の声がない場合は、それらしく断定せず「未確認の仮説」と明記させる。

AIは、聞かれれば何かしらそれっぽい答えを返してきます。放っておくと、根拠のない顧客像を、さも事実であるかのように書いてしまうことがあります。「わからないものはわからないと書かせる」ルールを最初から入れておくことで、こうした思い込みの混入をかなり防げるというわけです。

	ルールを書いたファイルをAIが読み込んでから作業を始め、毎回同じ基準で仕上げる仕組みを表したイメージ図

図:会話のたびに説明し直す場合とファイルに常設のルールとして書いておく場合の比較図

使い方① ページ構成をゼロから設計する

新しくページを作るときは、5要素をそのままページの構成要素に当てはめて考えます。

要素ページ内での役割
Q1 悩み・課題最初に目に入る部分・冒頭の文章
Q2 知ったきっかけどこで知ったお客様が多いかを踏まえた案内
Q3 躊躇した理由不安を先回りして払拭するブロック
Q4 決め手強みの裏付けとなる説明
Q5 導入後の変化実績やお客様の声

こうして当てはめておくと、「このページに何を書けばいいのか」で迷うことがぐっと減ります。

実例:BtoBの新しいパートナー募集ページ

たとえば、新しく取引先やパートナーを募集するページを作る場面を考えてみます。想定するターゲット像を5要素に置き換えて、次のような仮説をAIに立てさせます。

要素仮説(検証対象)
Q1 悩み今の仕事のやり方に限界を感じている、価格転嫁がうまくいかない
Q2 きっかけ業界紙・同業者からの噂・展示会
Q3 躊躇今のやり方や取引先を変える負担、契約条件への不安
Q4 決め手独立した立場のまま使えること、実物を見て納得できたこと
Q5 導入後の変化具体的な実績数値の変化

この時点ではあくまで「仮説」です。AIが出してくるのは、そのまま使える答えではなく、次に検証すべき対象だと考えています。

BtoBの新しいパートナー募集ページを例に、想定ターゲット像を5要素に当てはめた仮説をまとめた表のイメージ図

図:想定ターゲット像を5要素に置き換えた仮説のイメージ図。この時点では未検証の仮説であることを明記

AIが出すのは「検証する対象」であって答えではない

仮説を立てたら、実際のお客様への聞き取りやアンケートで確かめ、ずれていた部分を直す。この一往復を経て、初めて構成案がページの骨組みとして使えるようになります。AIに構成を「決めさせる」のではなく、「検証すべき仮説を先に並べさせる」という使い方だと考えていただくのが近いと思います。

使い方② 既存ページを5要素でセルフチェックする

すでに公開しているページのチェックにも、同じ5要素を使います。手順は次の3つです。

  1. チェックしたいページの文章をAIに渡す
  2. Q1〜Q5のどこに、ページのどの部分が対応しているかを割り当てさせる
  3. それぞれの要素が十分に書けているかを、○・△・×で判定させる

地域密着型のサービス業のサービス紹介ページで試したときの結果を、一部抜粋してご紹介します(内容は特定の企業が分からないよう一般化しています)。

要素対応セクション充足
Q1 悩み・課題冒頭の文章○ 何をすればいいか分からないという悩みを的確に受け止めている
Q2 知ったきっかけよくある質問・紹介経路の案内△ 紹介ルートへの言及があるが、実績の裏付けが弱い
Q3 躊躇した理由複数のブロックに分散配置○ このページの中で最も強い部分
Q4 決め手実績・資格・作業記録の提示○ 具体的な記録が決め手として機能している
Q5 導入後の変化× 最大の欠落。実際の作業事例やお客様の声が存在しない
「A4」1枚アンケートの5要素でページの現状をチェックした表のイメージ図。Q5(導入後の変化)だけが空欄になっている例

図:「A4」1枚アンケート5要素によるセルフチェック表のサンプル。Q5(導入後の変化)だけが欠落している例

Q5が丸ごと空いていた

このケースで見えてきたのは、Q3(躊躇した理由への対応)がページの中でいちばん厚く書けている一方、Q5(導入後の変化)がまるごと抜け落ちているという事実でした。決め手までは丁寧に書けているのに、その後の変化がまったく語られていない。これは、チェックしてみるまで気づきにくい抜けです。

穴は3段構えで埋める

Q5のような欠落は、いきなり全部を埋めようとせず、段階を分けて考えるようにしています。

とりあえず今できることとしては、すでにある実績数値や記録を、まずは文章として引用することです。

  • 次の案件から:作業の前後で写真とお客様の一言コメントを必ず取る、という運用を決める。始めてから、事例集めに困らなくなりました。
  • 溜まってから:事例が数件たまったら、です。

いきなり「事例ページを作りましょう」と提案しても、体制が整っていない会社では負担が大きすぎます。今できることと、これから仕組み化することを分けて示すほうが、現実的に前に進みます。

チェックすると「書いていないつもりの抜け」も見つかる

5要素のチェックをしていると、副産物として別の抜けも見つかります。対応できる地域や作業範囲の記載がない、といった基本情報の漏れです。5要素とは直接関係なくても、こうした抜けは問い合わせ後のトラブルにつながりやすいので、あわせて拾っておくとよいかもしれません。

やってみて分かった注意点

AIが出す「お客様像」は、あくまで業界の一般論を集めた平均値です。実際にお客様からいただいた生の声とは、性質がまったく違います。この2つを混ぜて扱わないよう、常に意識する必要があるかもしれません。便利すぎて、つい信じたくなるんですよね。

Q5だけはAIには書けない

5つの要素のうち、Q5(導入後の変化)だけは、実際の実績とお客様の声がなければ絶対に埋まりません。ここだけはAIにどれだけ工夫して指示しても代わりが利かない、人にしかできない部分だと感じています。

まとめ

お客様の生の声を集めるのも、最後にどの言葉を選ぶかを決めるのも、人の仕事です。AIはその工程を短くしてくれるパートナーであって、答えを出してくれる存在ではありません。

5要素という型そのものは、私も「A4」1枚アンケート広告作成アドバイザーの講座で学び同じアドバイザーと意見交換しながら、ようやく使いこなせるようになったものです。クライアントのコンテンツ制作や提案の業務で使われる方には、アドバイザーの資格取得をおすすめします。

まずはサービス紹介のページを、5要素でセルフチェックしてみることから始めてみてください。

ご自身の事業で使われてうまく使いこなせない場合は、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

山田修史

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