投稿日:2026.09.10

神奈川支部の金子綾です。これまでコンサル会社に7年半勤め、独立して9年経ちます。出向で産業支援センターのアドバザーや金融機関の委託アドバイザーとして500社以上の事業者相談に携わってきました。その会社ならではの独自のウリを見つけ、言葉にすること を得意としています。飲食店・観光業・習い事・美容院など、女性であり子育て中という視点も生かせる事業者様のご相談を多くお受けしています。
店舗の集客改善を行っている金子です。
キャンペーンやイベントで人を集めたいとき、みなさんはどんなことを重視していますか?
「とにかくたくさん来てもらうこと」を目標にしていないでしょうか。
今回は、あるバレエ教室のチラシの事例をもとに、「来てほしい人が来る販促」についてお話ししたいと思います。

今回ご紹介するバレエ教室は、長く地域で続いている、実力も知名度もある人気の教室です。
体験レッスンを募集すると、毎回たくさんの申し込みがあります。
一見すると、集客はうまくいっているように見えます。
ところが、ひとつ問題がありました。
「来てほしかった人と、ちょっと違う……」
ということです。
つまり、体験にはたくさん来てくれるのに、その後の入会しない方も多かったのです。
販促物の成果を見るとき、「何人来たか」だけを見ていては、本当に集客がうまくいっているのかはわかりません。
その人たちが、その後の入会や購入につながっているかどうかまで見ていく必要があります。
これはバレエ教室に限りません。
イベントやキャンペーン、マルシェなども同じです。
本来は、その場に人をたくさん集めることが目的ではなく、その後、自分のお店のお客様や常連になってくれる人と出会うことが目的のはずです。
たくさん人が来て「盛り上がった!」と満足しても、その後の売上や来店につながっていなければ、販促としては十分ではありません。
バレエ教室という習い事の特性
バレエは、3歳〜6歳くらいの幼児期や、小学校低学年くらいまでに始める子が多い習い事です。
また、一度教室に入会すると、引っ越しなどの事情がない限り、頻繁に別の教室へ移ることはあまりありません。
そのためバレエ教室にとっては、これから初めてバレエを習う子に、最初の教室として選んでもらうことがとても大切になります。
ところが、これまでこの教室の体験レッスンには、小学校高学年から大人まで、さまざまな年代の方が参加していました。
教室側が本当に来てほしい人と、実際に体験に来ている人にズレがあったのです。
これが一つ目の課題でした。
「3歳〜6歳」と書いたら、その年齢の子が来た
そこで今年は、チラシの冒頭に「3歳から6歳」という対象年齢を、ターゲットコピーとして大きく打ち出しました。
ターゲットコピーを冒頭に大きく打ち出すことは、「A4」1枚アンケートの中でも重要なメソッドのひとつです
その結果、今年の体験者は、3歳、4歳といった、まさに教室が来てほしいと思っていた年齢の子どもたちになりました。
ここで改めて感じたのが、ターゲットコピーの効果です。
「誰でも歓迎です」と書くよりも、「3歳〜6歳のお子さまへ」とはっきり伝えた方が、
「これは、うちの子のことだ」
と気づいてもらいやすくなります。
来てほしい人を明確にすることで、実際にその人から反応が来るようになるのです。
次に、どこから来る人が入会しているか
もう一つ、今回大きく見直したことがあります。
それが地域です。
これまでの入会者にこの1年間調査してきた「A4」1枚アンケートを分析しました。
すると、実際に入会している人の共通点がいろいろと見えてきました。
その一つに教室のある市内に住んでいることがわかりました。
一方、以前の体験者には、遠方から来る方もたくさんいました。
この教室は実力も知名度もあるため、
「有名なバレエ教室だから、一度体験してみたい」
「どんな教室なのか見てみたい」
という理由で、市外や県外から体験に来る方もいたのです。
もちろん、それ自体は悪いことではありません。
ただ、毎週通う習い事である以上、「一度体験に来られる距離」と「継続して通える距離」は違います。
そこで今年は、「A4」1枚アンケートで集めたお客様の声をもとにチラシを作り、さらに、チラシを置く場所や配布する地域についても見直しました。
すると、体験者の人数そのものは昨年と大きく変わらなかったものの、今年の体験者は全員、市内かつ3歳から6歳の方でした。
このように徐々にピントを合わせていくわけです。
今回のお話は昨日の出来事でしたので、まだ体験がすんでいないので、入会の結果は出ていません。
ただ、来てほしかった年齢の子が来ていること、これまで入会につながりやすかった地域の人が来ていること、この2つは昨年とのはっきりした違いです。
「誰でも来てほしい」では、入会につながりにくい人も集まる
集客をすると、
「できるだけたくさんの人に知ってほしい」
「誰でもいいから来てほしい」
と思ってしまいがちです。
でも、誰でも来てほしいという販促をすると、入会や購入につながりにくい人の対応にも時間を使うことになります。
今回のように、誰が実際に入会しているのかを調べ、その人に向けてターゲットコピーを書き、その人がいる場所にチラシを届ける。
こうした一つひとつの改善によって、「ただ人を集める販促」から、「入会に近い人を集める販促」に変えていくことができます。
でも、どんな人が入会につながるかわかりません。
そんなときは
「A4」1枚アンケートを取ることから始めてください!!
なぜこの教室を選んだのか。
どんなことで悩んでいたのか。
何が決め手になったのか。
実際のお客様に聞いてみる。
そこから、どんな人を集めれば幸せか自ずとわかってきます。
「A4」1枚アンケートを始めたいけど方法が分からない→勉強会へ
「A4」1枚アンケートをやっているが効果がでない→アドバイザーを頼ってください。
今後、今回の体験者が実際にどのくらい入会につながったのか。
その結果については、また改めてご報告したいと思います。
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