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弱みを強みに転換するための考え方は？

投稿日：2021.10.16

「A4」1枚アンケート広告作成アドバイザー大阪支部の浅野と申します（プロフィール）。主な仕事は、不動産オーナーさん向けに、「土地有効活用の企画」や「（賃貸マンション等の）空室対策（リーシング、収益改善提案）」のコンサルティングを行っております。賃貸経営にも、本格的なマーケティング（特に独自の価値の訴求や販売促進など）を活用し、成果につなげられるよう日々研鑽を積んでいます。

以前に、『不動産賃貸での｢A4｣1枚アンケート活用法：賃貸アパート・マンションの「空室対策」では「現状把握」が重要』という記事で、築30年以上のマンションの弱み（古い、和室のみ、設備も昔のまま）を、強みへと転換する事例を紹介しました。

今回は、その考え方について少し深め、『「弱み」を「強み」に変えて、売れない商品を売る方法』について書いてみたいと思います。

1．弱点とは、何らかの特徴のある事実

商品やサービスの販促について考えるときに、「この商品は〇〇が強みだ。もっとアピールしていこう」「他社に比べて〇〇の弱みがあるのでなかなか売れません」というように、「強み（勝っている点）」あるいは「弱み（弱点）」について、着目されます。

ただ、大事なことは、「誰（どんな悩みや課題、希望を持った人）にとって」「何（どの会社、どの商品）と比べて」、勝っているのか、負けているのかということです。

つまり、「強み」や「弱点」は固定的・絶対的なものではなく、何かと比べて相対的にプラスかマイナスかという評価をしているにすぎないのだといえます。

簡単な図にしてみますと、

のようなイメージかと思います。ここで大事なことは、圧倒的な強みや、目立つ弱点というものは、「何らかの特徴のある事実」を有しているということです。

2．弱点から考え、強みへと転換する考え方

マンダラ広告作成法では、広告で必要な8つのパーツを考えるための質問のひとつに、強みを見つけるための「ライバルより勝っている所は？」というものがあります。そして、マンダラ広告作成法シートでは、その質問に対して答えやすいように８つのキーワードが設定されています。

基本は、その質問に答えて、「他社よりも優れている点」「他の商品よりも勝っている（喜ばれている）点」を見つけ出し、より重要なものを広告に反映していくことになります。

ですが、時に、どうしても「弱点」が目立ってしまい、なかなか「強み」が発掘できない、あるいは無理やり「強み」として設定しても、自身が持てないというようなことも発生します。そのようなときには、むしろ、逆の発想で徹底的に弱点を洗い出し、それを強みに逆転できないかと考えることで、成果につなげることができます。

下記の図では、右側ではなく、左側のルートで弱点から入って、新しいターゲットやコンセプトを生み出すという流れになります。

では、次に、具体事例で考えてみたいと思います。

3．具体事例の紹介

弱点をひっくり返して、強みとしてアピールして、成功した事例を2つ紹介します。左は『不動産賃貸での｢A4｣1枚アンケート活用法：賃貸アパート・マンションの「空室対策」では「現状把握」が重要』で紹介した事例、そして右は、とある物件で昼間でも真っ暗のマンションをプロモーション（販売促進）した事例です。

右の事例について、以前にこの事例を協会のFBライブ（毎週水曜日２０時～）で紹介しつつ、参加された方とやり取りをしたことがありました。

その際、「昼間でも真っ暗という部屋は、どのようなお客様が喜んでもらえますか？」と質問をさせていただくと、「夜働いている人」「暗室（フィルム写真の現像）が必要な人」などの意見が出てきました。これらは、全て正解です。あとは、ターゲットやコンセプトを決定する上で、何らかのエンターテイメント性（楽しさ、目を引くインパクト）等を考慮して、コンセプトを「BARのような暗さがかっこいい部屋」、ターゲットはそういった珍しい、個性のとがった部屋を望む20代後半男性というような仮説を立てて、実践しています。