「A4」1枚販促アンケート広告作成アドバイザー協会

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お客様目線で考えるために~マクロとミクロの視点~

投稿日:2023.07.25

大阪で「A4」1枚アンケート広告作成アドバイザーとして活動している浅野と申します (プロフィール) 。現在は独立系の不動産コンサルティング会社を経営しています。 30年以上にわたり、一貫して不動産オーナーの土地の有効活用や賃貸マンション・アパートの入居率改善のお手伝いを行っています。中でも「事業総額80億以上、累計1万室の募集実績」をベースに体系化した「賃貸マンション・アパートの入居率を高める販促プログラム」の提供が得意です。「A4」1枚アンケートやマンダラ広告作成法を使っての「マイソク(募集チラシ)」作成や改善も定評があります。空室に困っているオーナー、入居率を高め戸数拡大を図りたい管理会社を応援していきます。

今回は、賃貸マンション・アパートの販促において、お客様目線に立つことがいかに重要かについて、マクロ的な視点(人口動態の変化)と、ミクロ的な視点(お部屋探しの局面)の2つの側面から見てみたいと思います。

1.マクロ的な視点:市場(人口動態)の変化

従来の賃貸マンション・アパート事業において、あるいは他のどのような事業においても、その周辺にどのような年代・家族構成・さらには世帯年収の単身者、家族が住んでいるかは、重要な前提条件となります。住居という商品を提供するサービスである「賃貸業」は特にその影響を強く受けます。

よく賃貸アパートやマンションの企画で、下記のようなターゲットの想定があります(実際はもっと細かく設定しますが、ここでは簡単に記します)。


ターゲット:30代夫婦+子供2人のファミリー世帯
プラン・間取り:3~4LDK、駐車場1台

ですが、賃貸業の事業サイクルは非常に長く、投資回収を20年から30年のスパンで考えます。総務省の人口動態予測の推移グラフを見ると、過去30年、今後30年で人口世帯数の増減の変化とともに世帯構成の大きな変化に驚かされます。以下がそのグラフです(出典:総務省)。

日本において、夫婦と子供2人の世帯と単身世帯の比率は、戦後から徐々に減少傾向にあります。1950年の国勢調査では、夫婦と子供2人の世帯が全体の6割を占めていましたが、2020年の国勢調査では3割に減少しています。一方、単身世帯は、1950年の国勢調査では1割に満たなかったものの、2020年の国勢調査では3割を超えています。

直近の国勢調査2020年では、夫婦と子供2人の世帯(30.3%)と単身世帯(29.7%)の比率が均衡してきており、今後は単身世帯かつ高齢世帯が増えて行くことがほぼ確実な未来予測となってきます。よって、長期的なトレンドとしての、「単身世帯の増加」「高齢者の増加」ということは意識しておく必要があります。

なお、上記は日本全国のマクロな傾向ですが、実際には、半径500M~3㎞の人口動態を押さえる必要があります。私も土地の有効活用において新たに建物を建築する時、あるいは現在、すでに建っている賃貸住宅の集客について企画を考える際には必ず、そのエリアの人口動態を調べます。以下は、その一事例を抜粋したものです。

過去、数百件以上もこのような調査を行っていると、新築でも既存建物でも空室が多い場合、エリアの人口動態にマッチしていない、あるいは過去はマッチしていたが、変化しているトレンドに合わなくなってしまったということがよく見られます。ただ、業界において多くの場合は、こういったことを調べずに過去の成功事例を根拠に、「このエリアはこの間取りがおすすめです」というようなを提案が多いといえます。市場環境をマクロな視点で見る、かつ現在だけでなく10年後、20年後の変化にも適応していける柔軟性を持つということは重要です。

2.ミクロ的な視点:競合物件やお客様の声から考える必要

さて、ここまではマクロな人口動態から見てきましたが、実際には、市場背景だけでなく、競合する物件との比較や、実際にお客様がどのような目線でお部屋を探すのかというミクロの視点も欠かせません。ここで、必要なのは、決めてくれた入居者から直接聞くことです。これ以上に、有効に「お客様目線」を知る方法はありません。以下は、ある単身者向けマンションでの入居者へのアンケート結果の抜粋です。

「Q4:他に比較した物件名や惜しかった点」では、具体的な物件名や弱点(それが原因で決めなかった)がわかります。そして、「Q5:決め手」で出てきている内容は、オーナーや管理会社にとっては当たり前のこととして特に強みとは認識されていなかった内容です。ですが、これはまさに「お客様目線」に立てていない「プロ化」の弊害だといえます。

おなじような家賃帯、エリアの競合物件にないプラスの特徴(喜んでもらえる、必要とされる)は、お客様の目から見て、「それが決め手となる強み」として認識されていることがわかります。このことは、アンケートからでしかなかなか気づくことはできません。

3.まとめ

今回は、賃貸事業において、「お客様目線に立つことは重要」ということについて、お伝えしてきました。皆さまが、プロとして仕事を行い、熟練すればするほど、お客様の目線からは離れてしまうジレンマがあります。それを「仕組み」として、お客様の声を拾い続けることが大切です。もっともシンプルに実現できるのが、お客様への販促アンケートです。8月には岡本達彦先生の「お客様目線」についての新刊が発売されます。ぜひ、体系立った考え方や手法を学んでください。きっとお役に立つと思います。

実践においては、全国各地にいる「A4」1枚アンケート広告作成アドバイザーも伴走させていただきます。

読んでいただき、有り難うございました。

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