投稿日:2023.09.27
京都の「A4」1枚アンケート広告作成アドバイザー小宮康義です。教育機関・スクール業・講座ビジネス・士業・専門家などの「教える業」「ビジネス支援業」のための実践的な販促やコンテンツ企画を専門としています。中でも、売り込まずに自然に価値を伝える見込客教育・セールスプロセスの設計が得意です。スクール業・士業事務所・各種専門家や先生業へのサポート実績多数。実務教育・スクール業界20年の経験を活かしてお手伝いします。
朝晩過ごしやすくなり秋の気配を感じられるようになりましたね。京都もジメジメとした暑さからやっと抜け出して快適に過ごせるようになってきました。
さて、今日は岡本先生の新刊「お客様目線のつくりかた」―顧客視点は仕組みで生みだせるーを読んでいて、ふと考えたこと、思い出したことを書いてみたいと思います。
私は日頃、スクールや士業事務所などのセミナー告知のLPやチラシ、DMなどの原稿を書いたり、添削したりする機会がよくあります。
「実は集客が出来なくて困っているんですよね」と担当者から話を聞いてセミナーチラシなどに目を通してみると、ほとんどの場合その原因は共通しています。
集客が思うようにいかない広告の1番の原因、それは、『誰に来て欲しいのか』というターゲット設定が曖昧になってしまっていることです。
このターゲット設定(「誰に」)が曖昧になると、どのようなベネフィット(「何を」)提供すれば喜んでもらえるのかも曖昧になり、結局は全てがズレた状態になってしまいます。
もちろん誰か著名人の講演会に集客するということならそれほどターゲットを絞り過ぎず、よりたくさんの方にご参加いただいて、満席の講演会にしたいと思うのは当然ですし、それで良いと思います。
でも、自社サービスを案内するための集客用セミナーや単発講座への募集広告(チラシ・LPなど)なら、その売りたいサービスに直接的に関心があり、具体的な悩みを抱えていて、なおかつ決裁権がある人物のみに刺さるメッセージが盛り込まれていることが重要です。
ターゲットの切り口は多々ありますが、良くあるような社会人とか主婦とか、30代女性などという切り分け方では最近の多様化したライフスタイルを生きる現代人にはそぐわないと言われています。
それよりも欲求や悩み、解決したい問題、趣味趣向などに訴求するほうが、より対象とする人に“刺さる”と考えられています。
具体的な事例
少し昔の話ですが、知り合いの税理士から紹介されたある小規模な英会話教室の集客相談に乗った時の話です。
その英会話教室(仮にB英会話教室とします)は、近隣に大学や会社、そして閑静な住宅街があるという環境にあり、教室の開設当初は近所の人たちにとって通いやすく、元高校の英語の先生(女性)が最小限の文法知識を使って教えてくれるスクールということで大学生や、その町に住む社会人にも人気があったそうです。
ところが、近辺に大学があるということもあり、複数の大手語学スクールが進出してくると、そこで用意されたバリエーション豊かな授業時間の利便性や、ネイティブの先生が教えてくれるという魅力に押されて、B英会話教室は徐々に受講生が減っていったのだそうです。
私が知り合いの税理士から紹介されたのは、まさにそんなタイミングでした。
ちなみにB英会話教室が大々的に駅前の看板に掲示していた内容は、大手スクールの看板と同じようにTOEICやTOFELなどの受験対策、留学準備や外資系就職転職の対策というのがメインで、その下に小さく「日常英会話」「旅行英会話」「ビジネス英会話」という文字が並んでいました。
今ならすぐにでもB英会話教室の生徒さんに「A4」1枚アンケートを取ってもらうところですが、、、、残念ながらその当時は「A4」1枚アンケートを知らなかったのです。
ただ幸いにも、教室に来ていた数名の生徒さんに話を聞かせてもらうことができました。その生徒さんたちがB英会話教室に来た最初の目的は、将来の留学や外資系への就転職があってのことでしたが、もう一つの目的として「海外旅行に行って困らない程度の英会話を身に着けたい」とも思っていたのだそうです。
そして、実際にガイダンスに来てみると先生は海外を放浪した経験が豊富で、その話がとても面白かったとも話してくれました。
実際に教室に通い始めると、TOEICなどの授業の傍らで、航空機のリコンファームの電話でのやり取りや、入国審査のロープレを生徒同士でやってみたりというアットホームな環境も非常に役立ったのだそうです。
生徒が海外旅行に行くたびに、ボロボロになった「地球の歩き方」を教室に寄付するのも慣例になっているようで、かなりの数が本棚に並べてありました。
そこからさらに海外に関心を持った生徒が、留学や海外勤務の道を考え始め、本格的な英会話や留学準備のコースに入ってくるというケースもあるとのことでした。
B英会話教室は「誰」をターゲットにしたのか
結局、生徒数が減ってしまっている原因は、大手スクールと同じようなTOEICや留学準備などを広告の訴求の中心にしてしまっている点にあったのです。
そこでB英会話教室の特徴である「旅行英会話」を主軸にして、その楽しさやそこに集まってくる生徒の声などが入ったチラシを大学の校門前や駅前で配布したところ、海外旅行や海外放浪にあこがれる学生のガイダンス参加者数が明らかに増えていったのです。
旅行英会話自体はそれほど長期間の受講が必要なクラスではないのですが、B英会話教室のアットホームさと旅の情報交換ができる環境が何物にも代えがたいようで、次の日常会話レベルのクラスへのステップアップも好調だと喜ばれていました。
今はご年齢もあって先生は引退されていますが、同じく海外旅行好きの娘さんが教室をカフェに改装され、週末だけ旅行好きの人たちが集まってくる小さなカフェ兼英会話教室として経営されています。
いかがでしょうか?
ターゲットを絞るというと、せっかくたくさんある売り物を1つに絞り、来るかもしれないお客様のほとんどをシャットアウトするかのように思われがちですが、そんなことはありません。
大切なのは、喜んでお客様になってくれる人が自社のどんなことに興味関心を持っているのかを掴み、そのお客様に最も反響がありそうな商品やサービスを広告にして一般に向けて提案してみるということです。
たくさん売りたい商品があるのなら一番売れそうな商品を買ってもらってからご提案しても遅くないのではないでしょうか?
でもどんなふうにターゲットや商品を絞ればよいのかがわからないですか?
だったら「A4」1枚アンケートを使ってお客様に聞いてください。
B英会話スクールのように、お客様だけが知っているあなたの会社の特徴がきっとあるはずです。もし、手助けが必要ならいつでも全国のアドバイザーがお手伝いします。
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