「A4」1枚販促アンケート広告作成アドバイザー協会

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【不動産】全国の築年別のビルストック事情および建築費高騰が招く既存建物活用の必要性(前半)

投稿日:2024.11.12

大阪で「A4」1枚アンケート広告作成アドバイザーとして活動している浅野と申します (プロフィール) 。現在は独立系の不動産コンサルティング会社を経営しています。 30年以上にわたり、一貫して不動産オーナーの土地の有効活用や賃貸マンション・アパートの入居率改善のお手伝いを行っています。中でも「事業総額80億以上、累計1万室の募集実績」をベースに体系化した「賃貸マンション・アパートの入居率を高める販促プログラム」の提供が得意です。「A4」1枚アンケートやマンダラ広告作成法を使っての「マイソク(募集チラシ)」作成や改善も定評があります。空室に困っているオーナー、入居率を高め戸数拡大を図りたい管理会社を応援していきます。

今回は、不動産業界に関する最新事情について書いてみたいと思います。現在および今後、増えてくるであろうテーマとして、「築年が30~40年以上の賃貸オフィスの有効活用」があります。なぜ、それが増えてくるのか、問題解決の難度が高いのかというところから紐解いてみたいと思います。

1.「全国オフィスビル調査(2023年1月)」の結果より~築40年以上のビル比率は、全国の都市平均で「22%、2,806棟」~

まず、一般社団法人 日本不動産研究所が行った上記調査の内容から、読み取れる課題、問題点は以下です。

主な問題点:

  1. 老朽化建築物の集中
  • 新耐震基準以前(1981年以前)に建てられたビルが全体の22%(2,966万㎡)を占めています
  • 特に札幌(35%)、京都(35%)、福岡(34%)、地方都市(29%)で高い割合となっています
  • 築40年以上の建物の割合が大阪(29%)、地方都市(29%)で高くなっています

A) 地域別の老朽化状況

  • 最も深刻な都市:
    • 札幌:35%(93万㎡、87棟)が1981年以前の建築
    • 京都:35%(37万㎡、40棟)が1981年以前の建築
    • 福岡:34%(121万㎡、105棟)が1981年以前の建築
    • 大阪:28%(448万㎡、375棟)が1981年以前の建築

B) 築年数による分類

  • 築40年以上の建物の割合:
    • 大阪:29%
    • 地方都市:29%
    • 名古屋:25%
    • 主要都市:25%
    • 東京区部:20%(最も低い)
全国オフィスビル調査(2023年1月現在)の調査結果 より要約抜粋 一般財団法人 日本不動産研究所

私自身が住んでおり、仕事で関わる大阪に関しては、「築40年以上は29%」となっています。大阪についてのみ、数字を拾ってみます。

この比率は2023年時点で留まっているわけではなく、毎年、築年が1年古くなっていきます。
すると、非常に単純にシミュレーションすれば以下のような数値になります。
(※計算を簡易にするため、新築と解体が同等として相殺しています。)

つまり、今後、10年、あるいは20年先には築40年以上のオフィスビルが50%以上、さらには70%以上にまで増えると言うことが予測されます。では、この多くが一定年数を経過した後に、解体、建替えとなるかについては、「建築費の高騰」という別の課題が大きく影響してきます。

2.建築費の推移グラフ~現在の建築費は10年前の1.8~2.0倍程度まで上昇している~

建築に関連する業界では、何となく建築費が高くなっている、原材料費や人件費も上昇し続けていると感じておられる方は多いかと思います。私自身も、大きなトレンドとしては、そう認識していますが、やはり、これはデータで見える化してみたいと思います。

出典:アーキブック - 建設専門のポータルサイトより加工・作成

このグラフは、2011年を100として、2022年時点までの推移で何%に上昇しているかを示すものです。用途別に、オフィス、ホテル、物流施設、住宅(鉄筋)、住宅(鉄骨)、住宅(木造)毎に推移を示しています。統計的な分析ではなく、私自身が体験した範囲でも実際に見積もりを取ると、現在、「住宅(鉄筋、鉄骨造)」においては、2011年時点の価格に比べると、本当に2倍前後(あるいはそれ以上)にまで上昇しています。前項で扱ったオフィスにしても、上記では163%上昇となっていますが、現在はそれ以上だといえます。

ここから言えることは、「(かってのように)簡単に建て替えることはできない」ということです。ここには出ていませんが、既存建物を建て替える場合、さらに解体費がかかります。この解体費も、同じく高騰しています。

つまり、高い「解体費+建築費」を投資回収していけるだけの「収益」を生み出すことのできる立地や賃貸事業の企画なのかが問われてくるということになります(そして、それは全ての物件で成立するわけではありません)。となると、新築以外の選択肢である「既存建物の再生(リノベーション)」も、従来以上に重要な選択肢になってきます。※解体はせず、躯体(構造)は活かして、内外装や設備をリノベーションする。

3.前半まとめ:必要なのはターゲットやニーズの絞り込み⇒マンダラ広告作成法の活用へ(後半)

前半となる本記事では、いったんここまでとします。既存建物を有効活用していくためには、漠然としたターゲットやニーズではなく、現状の立地や強みを活かしての絞り込みが必要となってきます。そして、このプロセスにおいては、建築や不動産の領域だけでなく、マーケティングの観点が不可欠となります。そのなかで、「マンダラ広告作成法(+AI)を活用しての企画立案」を紹介していきたいと思います。※前半の本稿では、その入口のみ。続きは後半記事にて。

<マンダラ広告作成法とは?>

➀中心マス: 広告で最も伝えたいこと(例:事業やサービス、対象物件など)を記入する。
②周囲の8マス: 中心の内容をより具体的に説明する情報を8つに分類して記入する。
<一部抜粋>
○ターゲット: どんな人に届けたいのか?
○ベネフィット: サービスや商品によって顧客はどんなメリットを得られるのか?
○差別化ポイント: 競合と比べて何が優れているのか?

③8つのマスについて主要なキーワードを書き出してから、整理統合してコンセプトや広告原稿にまとめる

<AIを活用しての展開例>

マンダラ広告作成法は、既存商品の販促に使うだけでなく、「既存商品のリノベーション(ターゲット、利点、強みの整理と再統合)」にも使える、優れた手法です。続きは次回の後半記事にてご紹介したいと思います。

読んでいただき、有り難うございました。

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