投稿日:2026.11.03

「A4」1枚アンケート広告作成アドバイザー 静岡支部の神南です。
「価値ある商品」を、選ばれる商品に。
「A4」1枚アンケートで誰がやっても成果が出る、再現性のある販促の仕組みづくりを、企業研修と個別コンサルティングの両面から支援しています。
研修では「わかりやすい」「お客様目線でこんなに考えたことがなかった」という声を多くいただいています。大切にしているのは、研修が終わった後に実践の一歩を踏み出せるかどうか。
年間約300本のコンサルティング現場で積み上げた経験をもとに、最近はAI×「A4」1枚アンケートを組み合わせた研修と個別支援も行っています。
「何から始めればいいかわからない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
「ChatGPTでチラシが上手く作れないので、どんなプロンプトを使えばいいのか、知りたいんです」
商工会でChatGPTのセミナーを始めるとき、私はまず「今日は何を知りたくて来られましたか」とお聞きします。いちばん多い答えが、これです。
チラシも、POPも、一度は作ってみた。けれど、どうも思いどおりにならない。だから、指示の出し方が悪いのだろう。そう考えるのは自然なことだと思います。
ただ、私の答えは少し意外かもしれません。プロンプトを直す前に、AIに渡している「材料」に目を向けましょう。そして、その材料のなかに、ほとんどの方が入れ忘れているものがあります。
それが何かをお話しする前に、2つの広告メッセージを見比べてください。

ありがちな広告メッセージ。
「最新設備で、快適なキッチンにリフォーム!」
お客様の気持ちに近い広告メッセージ。
「毎日の料理や片付けに追われて、家族とゆっくり過ごす時間がないと感じていませんか?」
同じキッチンリフォームの広告です。でも、読んだときの印象はずいぶん違いませんか。前者は設備の説明から入っていて、後者は読み手の暮らしから入っています。
後者のような一文は、プロンプトの工夫だけでは、なかなか出てきません。
なお、プロンプトの書き方そのものは、この記事では扱いません。作りたいものと届けたい相手を会話するように伝えれば十分で、長く書く必要はない、というのが私の考えです。その話は「ChatGPTでPOPが作れない理由は、プロンプトの長さじゃなかった」に書きました。
良い広告に必要なのは、調理方法より食材
ChatGPTは、文章を整えたり、案を並べたりするのが得意です。でも、あなたのお客様が何に困っていて、なぜ自社を選んでくれたのかは知りません。知っているのは、こちらが渡した情報だけです。
渡す情報は2種類あります。自社や商品の情報(商品名、価格、特徴、こだわり)と、実際のお客様の声(購入前の悩み、決め手、使ってみての感想)です。

料理にたとえるなら、プロンプトが調理方法で、渡す情報が食材です。腕をどれだけ磨いても、食材が違えば、出来上がる皿は変わります。

セミナーで確認すると、商品情報を入れている方は大半です。お客様の声まで入れている方は、ぐっと少なくなります。冒頭で書いた「入れ忘れているもの」は、これです。
売り手の想像と、お客様の本音は違うことがある
ここからは、考え方を説明するための架空の例です。さきほどの2つの広告を、キッチンリフォーム会社の話として考えてみます。
売り手の側が想像しがちなのは、「キッチンが古くなったから、新しくしたい」という悩みです。もちろん、それも間違いではありません。ただ、実際に購入したお客様に聞くと、こんな言葉が返ってきました。
「共働きで、帰宅してから夕飯を作るのが毎日大変。キッチンが狭くて、料理も片付けも時間がかかる」
そして、本当に望んでいたのは、料理や片付けをもっとラクにして、家族と過ごす時間を増やすことでした。

この会社が、商品名、価格、特徴だけをChatGPTに渡して「強みを考えて」と頼んだとします。返ってくるのは、おそらく「高品質な施工」「豊富なデザイン」「リーズナブルな価格」。そのまま広告にすれば、設備中心の内容になります。間違いではありません。ただ、どの会社にも言える内容です。
では、実際にお客様が選んだ決め手は何だったのか。聞いてみると、こうでした。
「ほかの会社は設備の説明が中心だったけど、ここは毎日の家事の大変さまで聞いてくれて、使いやすいキッチンを一緒に考えてくれたから」

この会社が評価されていたのは、設備の性能より、暮らしに寄り添う姿勢でした。この声を知っていれば、「お客様の気持ちに近い広告メッセージ」は自然に書けます。逆に、知らないまま価格や施工品質ばかり伝えていたら、お客様が本当に評価している強みは、広告から抜け落ちていたでしょう。
誤解のないように書くと、AIの案が外れていると言いたいのではありません。当たることもありますし、発想を広げる材料にはなります。ただ、当たっているかどうかを確かめられるのは、実際に購入してくれたお客様だけです。AIの案は仮説として受け取り、お客様の声で確かめる。この順番が大切です。
お客様には、まず3つ。できれば4つ目も
では、どうやって聞くのか。私たちの協会では、「A4」1枚アンケートをお勧めしています。購入してくださったお客様に、購入前から購入後までを5つの質問で聞く方法です。その中から、広告メッセージの土台になる3つが、こちらです。

画像の番号が飛んでいるのは、5つの質問の中から選んだ3つだからです。
Q1は、購入前にどんなことで悩み、何を望んでいたか。
表面の理由の奥にある、深くてリアルな悩みが見えてきます。キッチンの例なら、広告の入り口になる部分です。
Q4は、何が決め手で選んでくれたのか。
自社ならではの強みは、ここに出ます。「暮らしに寄り添ってくれた」という言葉は、広告の中心になります。
Q5は、使ってみてどうだったか。
購入後の良さや変化は、選んだ先の毎日を、読み手に思い描いてもらう材料になります。
そして、ページ下部にある動画では割愛しましたが、聞けるなら、もう1つ聞いてほしい質問があります。
Q3は、購入するとき、どんな不安や迷いがあったか。
すぐに買ったのか、迷ったのか、迷ったならなぜか。そこが見えてきます。
お客様が申し込まない理由は、興味がないからではなく、不安が残っているからということが少なくありません。その不安を聞き出して、広告の中で先に解消しておくと、広告の精度が上がり、成約率や申込み率、来店率が高まることも期待できます。この話は「気になるのに申し込まない理由/原因は”不安”です」でも書いています。
まずは1人、直近のお客様から
何十人も集める必要はありません。購入したり、サービスを受けて喜んでくださった方。まず1人に、この3つ、できれば不安も加えた4つを聞いてみてください。
1人分でも、自社が思っていた強みと違う言葉が出てくることがあります。その言葉を商品情報と一緒にChatGPTに渡して、広告を作ってみる。手応えが変わるはずです。
▼今回の内容を動画で見る
プロンプトの前に、お客様の声
ChatGPTで良い広告を作りたいなら、プロンプトの前に、渡す情報を見直してください。お客様の悩み、選んだ決め手、使ってみての良さ、そして購入前の不安です。
AIにお客様の気持ちを想像させるより、実際のお客様に聞いてみる。

私は今、お客様の声とChatGPTを使って、社員の皆さんが自社のチラシやPOPを作れるようになる実践研修を行っています。9月の記事でご紹介した美容室のように、担当者ごとに仕上がりがばらついたり、得意な人に作業が集中したりする会社では、まず材料をそろえることが、解決の入り口になると考えています。
一人の担当者に頼らず、会社全体でこの考え方を活用したい方は、ぜひご相談ください。企業研修としての導入をご検討の方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。
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この記事を書いた人

「A4」1枚アンケート広告作成アドバイザー 静岡支部の神南です。
「価値ある商品」を、選ばれる商品に。
「A4」1枚アンケートで誰がやっても成果が出る、再現性のある販促の仕組みづくりを、企業研修と個別コンサルティングの両面から支援しています。
研修では「わかりやすい」「お客様目線でこんなに考えたことがなかった」という声を多くいただいています。大切にしているのは、研修が終わった後に実践の一歩を踏み出せるかどうか。
年間約300本のコンサルティング現場で積み上げた経験をもとに、最近はAI×「A4」1枚アンケートを組み合わせた研修と個別支援も行っています。
「何から始めればいいかわからない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。













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